中国化粧品会社の状況と市場動向の変化|後編

参考:青眼記事

前回は、中国美容メディアの青眼が中国化粧品上場会社の2022年度決算報告書を整理し、2020年から2022年までをTOP10形式でまとめた内容を配信しました。 今回は、急成長した中国化粧品会社の成長要因に焦点を当てた内容になります。

前編の記事はコチラ

2020年から2022年までの変化
2022年度の比較

青眼が過去3年間の中国化粧品会社トップ10のランキングを整理したところ、TOPの地位が揺るがない上海家化を除き、残りの会社のランキングが大きく変動し、中国化粧品会社の状況が変わってきていることがわかりました。
特に注目すべきは、华熙生物、珀莱雅、贝泰妮の3社が比較的急速に発展したことです。
また、巨子生物や鲁商发展も急速に規模を拡大させてきています。

機能性スキンケアの開発が成功のポイント

業績がアップしている会社の共通点の一つとして、近年、機能性スキンケアの開発で利益を得ていることである。
中でも华熙生物と鲁商发展は、その代表格である。
2022年、华熙生物の機能性スキンケア部門の売上高は46億700万元に達し、前年比38.80%増で、同社の主要事業売上の72.45%を占めました。
また、鲁商发展は「4+N」を特徴とするスキンケア技術と化粧品ラインアップを構築し、4つの機能性スキンケアブランドに焦点を当て、化粧品分野で頭角を現しています。

「効果がない=スキンケアではない」のトレンドのなか、このトレンドに沿って华熙生物と福瑞达が売上を伸ばしています。
また、珀莱雅は大規模な単品戦略を構築しながら、「朝はC、夜はA」といった一日を通したスキンケアの流れで販促を行い、珀莱雅は中国スキンケアのNo.1となりました。
機能性スキンケアの波の恩恵を受けて、中国ブランドが海外ブランドの独占を打ち破りつつあります。

头豹研究院のデータによると、2014年から2022年にかけて、国内の機能性スキンケアブランドの市場シェアは10.7%から27.3%に上昇すると予想されています。
さらに、2017年以降、中国の機能性スキンケア市場の成長率はスキンケア製品市場全体の成長率を上回っており、中国ブランドの台頭が大きく貢献しています。

オンラインチャネル重視の戦略

成長スピードが速い会社は、いずれも多額の投資を行い、オンラインチャネルを整備していることです。
例えば、珀莱雅のオンラインチャネルの比率は、2017年の36%から2022年には90.98%に上昇しています。
2022年の年次決算説明会の議事録では「Tmallプラットフォームはボリュームが大きく、Douyinプラットフォームは急成長している。Tmallではブランディングとイメージに、Douyinではトラフィック生成と販売に焦点を当て、両プラットフォームの発展のバランスを取る必要がある。」と述べている。
また、その他の成長スピードが速い会社の財務報告書を見てみても、贝泰妮の売上は、長年にわたりオンラインチャネルが約80%を占めており、上美股份と丸美股份のオンラインチャネルも共に70%以上を占めています。

研究開発の競争が激しくなっている

近年、中国の有力企業が研究開発をかつてないほど重視していることである。これは、原料、技術、研究開発人材への投資の増加に反映されています。
例えば华熙生物は、合成生物学を推進力とし、科学研究の支援と産業変革力を提供する試験的変革プラットフォームを構築すると表明しています。
また、上美股份は研究開発費が1億1000万元に達し、研究開発比率は4.1%で業界をリードしています。
一方、上海家化は財務報告会見で、「2022年現在、中国国内発明特許は96件、海外関連特許22件を含む認可された有効特許427件を取得しており、世界的な技術の先進的なポジションを拡大している」と述べています。

中国化粧品会社の研究開発における「競争」がますます激しくなっていることは、想像に難くありません。大手化粧品会社の主導のもと、研究開発と技術の健全な発展に向けて動き始めたのです。そしてこれは、中国化粧品会社がグローバルに活躍するための第一歩となっています。

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