「成分ストーリー訴求」が中国で再び流行

「成分ストーリー訴求」が中国で再び流行

2018年頃に「成分党」が台頭し、HFP(Home Facial Pro)、HBN(Honeymate Beauty Naturalism)、The Ordinaryなど国内外のブランドが機能性成分で盛り上がりを見せました。2022年は「国潮」ブームで「了不起的中国成分」など中国成分をキーワードに、中国ブランドの「成分のストーリー訴求」が注目を集めており、ストーリー性のある成分を配合した化粧品開発が再び脚光を浴びそうです。

「成分ストーリー」が美容ブランド発展のキーポイント

今年5月、Tmall(天猫)は「美容産業回復計画」を立ち上げ、国内の美容ブランドのデジタル変革を支援し、中国国内の美容市場の規模で新たなブレークスルーを達成するため「中国成分」の年間支援計画を発表しました。ほぼ同時に、巨量引擎(Ocean Engine)は、丸美(Marubi)や稀物集(SHE LOG)、凌博士(PROF.LING)、自然堂(CHANDO)、珀莱雅(PROYA)、HBNとともに、中国の成分美容の開発を支援する「了不起的中国成分(The Great Chinese Ingredient)」プロジェクトを共同で作成しました。抖音 (TikTok)で「了不起的中国成分(The Great Chinese Ingredient)」がタグ付けされた動画は、これまでに46億 9000万回以上視聴されています。

さらに、今年8月にTmall(天猫)は再び中国国内ブランド7社(林清轩(Forest Cabin)、一叶子(One leaf)、寻荟记(Xunhuiji)、HBN、丸美、自然堂、瑷尔博士(Dr.Alva))と協力してキャンペーンを開催し、微博(Weibo)でのトピックがわずか4日間で3億ビューを超えました。

中国美容業界は今、「成分ストーリー」が新しい熱狂を生み出しています。

特に、オリジナルの中国成分を開発してストーリー展開している会社が勢いを増しおり、新製品を販売しています。
例えば自然堂は、極限環境でも生存する独自のDNA配列を持つヒマラヤ産の酵母株で発酵させたエキス「喜默因」を配合した抗老化エキスの販売を開始しました。また、中国ツバキを配合したスキンケア製品のパイオニアである林清轩は、
独自開発の抗老化成分であるツバキ抽出エキス「清轩萃」のバージョンを4.0にアップデートし、オートファジー促進効果を向上させたエッセンシャルオイルを販売しています。

青眼の統計によると、現在、中国国内ブランドの中で、数十の企業・ブランドが独自の原材料または特許取得済みの成分を適用しています。
上海家化(Shanghai Jahwa)や百雀羚(Pechoin)など多くの最先端のブランドは、独自成分を使用して差別化を図っています。

消費者の心をつかむためには「機能性」も重要

中国の多くの業界関係者は、消費者が成分の機能と効能を理解するのは容易であり、消費者は百度を通じて成分の効能を知ることさえできます。しかし、処方情報は一般的に機密情報なので詳細に分析することは難しく、分析しても消費者にはわかりにくいため、処方での訴求は難しいと述べています。

これは、「美妆行业透明度感知评估报告」でも報告されており、「消費者の72%がブランドに製品成分の有効性を消費者に積極的に説明してほしい」と思っており、「消費者の60%以上がブランドに製品成分の出所を説明してほしい」ことが明らかになっています。

ブランドは原料のストーリーを通じて消費者との距離を縮めやすい一方で、市場が消費者を教育した後は、消費者は原料からブランドの特徴を理解することに慣れていきます。
つまり、原料はブランドの初期開発において重要な役割を果たしますが、最終的に消費者の心をつかむことができるかどうかは、その機能性にかかっています。
ブランドの成功には、宣伝、マーケティング、チャネルなどを工夫し、成分のストーリーに加えて「機能性」を消費者に分かりやすく伝えていくことが重要になります。

青眼2022年9月8日文章抜粋

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知粧は日本と中国に拠点があり、両国に化粧品業界のコンテンツ作成・広報PRの実務担当者が所属しています。
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